こんにちは、ソムリエのいちごです。
オーストラリアのワインってどんなイメージをお持ちですか?
わたしは「赤のスパークリングワインが美味しい!」というのがオーストラリアワインの印象です。
これですよ、これ☟
オーストラリアワインは伝統的なヨーロッパのワインに対し、比較的新しいニューワールドのワインに属します。
この記事では、オーストラリアの主要なワイン生産地域ごとの特徴や、そこで栽培される主要なぶどう品種の特性について詳しく解説します。
さらに、オーストラリア独自のワイン格付けシステムについてもお伝えします。
社会人7年目のときに「田崎真也ワインサロン」でソムリエ対策講座を受講。
2002年 ソムリエ資格取得
2005年 シニアソムリエ資格取得
現在アカデミー・デュ・ヴァンの受講生。知識をブラッシュアップしつつ、ワインを学びたい人向けにこのサイトを運営。
概要
1788年に英国海軍アーサー・フィリップ大佐がワイン用ぶどうを持ち込んだことがオーストラリアワインの始まりです。
オーストラリアの国土は広いですが、ぶどうの栽培地域は南半分に分布しています。
オーストラリアのワイン生産技術で斬新なことはスクリューキャップを採用したことです。
現在では生産量の70%以上がスクリューキャップを使用しています。
オーストラリア5つの主要産地
オーストラリアワインについてあまりよく知らない方でも、知っておくと美味しいワインに出会える5つの産地をご紹介します。
マーガレット・リヴァー
マーガレット・リヴァーは西オーストラリア州にあります。
西オーストラリア州はオーストラリアの生産量のうち、2%しか生産していませんが
高品質なワインの産地です。
ここは大洋と森林が交錯する自然豊かな地域で、赤ワインのカベルネ・ソーヴィニヨンや白ワインのシャルドネが有名です。
バロッサ・ヴァレー
バロッサ・ヴァレーは南オーストラリア州に位置し、シラーズで有名な産地です。
力強さとフルーティさを兼ね備えたワインが作られています。
農場やワイナリーもたくさんあり、ワイン好きにはたまらない産地です。
イーデン・ヴァレー
イーデン・ヴァレーはシラーズとリースリングを栽培していて、赤と白の栽培比率は半々です。
イーデン・バレーは、その隣接する有名なバロッサ・バレーと比較してより高い標高に位置しています。
この高い標高により、一般的に涼しく、時には冷涼な気候となり、ブドウの成長に適した条件を提供します。
この地域のリースリングは、その繊細で洗練された香りとバランスの取れた酸味で高く評価されています。
クナワラ
クナワラはオーストラリアの南オーストラリア州に位置するワイン産地で、特にその独特なテロワール(土地の特性)で知られています。
クナワラは「テラ・ロッサ」と呼ばれる赤い土壌で特に有名です。この土壌は鉄分が豊富で排水性が良く、ブドウの栽培に適しています。この特徴的な土壌はワインに独特の味わいをもたらします。
クナワラは比較的涼しい気候であり、特に夜間の温度が低いことが特徴です。この涼しい気候は、ブドウの熟成をゆっくりと進行させ、酸味と香りのバランスが取れたワインを生み出します。
クナワラは特にカベルネ・ソーヴィニヨンの優れた産地として知られています。カベルネ・ソーヴィニヨン以外にも、シラーズ、メルロー、シャルドネなどの品種も栽培されています。
ハンター
ハンターはニュー・サウスウェールズ州に位置し、シラーズとセミヨンが主要品種です。
シドニーからも近いので訪れやすい人気のワイン産地です。
主要なぶどう品種
オーストラリアのぶどう品種で最も代表的なのははじめにも登場したシラーズです。
これは濃厚で果実味豊かな赤ワインを生み出す品種で、特にバロッサ・バレーでのものが有名です。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、深みと複雑さを持つ赤ワインの主要品種です。
白ワインでは、シャルドネが全土で栽培され、爽やかな味わいからリッチなものまで幅広く生産されています。
また、リースリングはクレア・バレーなどで人気で、鮮やかな酸味が特徴です。
オーストラリアのワイン法
オーストラリアワインの格付けは、その品質と産地に基づくもので、地理的呼称のGI(Geographical Indication)という認定制度が1993年に導入されました。
ひと口にオーストラリアワインといっても、気候や土壌、ブドウの種類といった要素によりその特性は一様ではなく、GI制度はその多様性を保証し、消費者に対する信頼性を確保する重要な役割を果たしています。
GI制度とは、特定の地域で生産された商品の品質、評判、その他の特性がその地域に由来することを認定するもので、地元で収穫されたブドウだけを使用したワインに対して認定されます。地域の名前がワインのラベルに表示されることで、その地域特有の風土や気候が産品に与える影響、そして生産者の個性や技術力などが、ワインの味わいや香りにどのように反映されているのかを消費者が把握することが可能となります。
有名な造り手2つ
日本でも手に入るオーストラリアの有名なワイナリーを2つご紹介します。
ペンフォールズ
Penfoldsはオーストラリアの著名なワイナリーで、1844年に創業されました。高品質の赤ワインと白ワインで知られ、特に「Grange」というプレミアムレッドワインで世界的に有名です。イノベーションと伝統の融合により、国際的な賞を多数受賞しています。
ジェイコブス・クリーク
ジェイコブス・クリークは、オーストラリアの代表的なワインブランドで、バロッサ・ヴァレーにルーツを持ちます。手軽で質の高いワインの製造に注力しており、特にそのフレッシュで果実味豊かな味わいが世界的に評価されています。多様な味のワインを生産し、アクセシブルな価格帯で提供することで、広い層の消費者に愛されています。
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